瞑想状態で笑いたくなる脳の反応を観て、見えたこと

2月末から、3週間にわたる週末にラフターヨガのティーチャートレーニングを受講しているのですが、先日のDay4にラフター・メディテーション(笑い瞑想)のセッションで興味深い体験をしました。

師匠の大久保信克(のびー)さんは「笑い」を極めているスペシャリスト。

「笑い瞑想」とは笑いたくなったら自然に笑うエクササイズだと思っていたのですが、のびーさんの笑い瞑想は、Dr.カタリア直伝のスタイルで、本当の瞑想でした。

【笑い+瞑想】

のびーさんの誘導で、瞑想状態の静寂を十分に味わい、その後で、クスクス、フフフ、と笑い声が漏れはじめ、それにつられて、誰かがまた笑い、自然にこみあげてきた笑いがそれぞれ続いていきます。

人や自分の笑い声にまた刺激されて、その波に身をゆだねて笑っていく。

静かになると、また誰かが笑いはじめて、、、といった具合です。

私自身は瞑想状態に入って自分を客観的に見ていたので、クスクス、ケラケラと笑い声が聞こえてくるたびに、自分の中に起こる感覚の変化を見つめていました。

ケラケラ、アハハハ、という笑い声に刺激されて、自分も笑いたい感覚はあるのですが、観ている自分になっているので、どうすれば笑えるんだっけ、という感じで、笑うことができなかったのです。

ただ、その笑いたい感覚を見つめ続けました。

笑い声が聞こえる前は、意識はお腹から下のほうにあって心地良さを味わっていましたが、人の笑い声が聞こえてくると、鼻の奥や目の後ろのほうがピリピリっとして、ムズムズっと動き出しました。ミラーニューロン細胞が活性化したのでしょうか。

おでこの裏や口頭部のあたりがくすぐったいような感覚でムクムクと動き始めて、「あ、笑いたい感覚ってこれなんだ」と観ることができました。

そして、何とも言えない、幸せな、温かい感覚がふわーっと頭の内側に広がっていきました。今まで気づかなかった外の明るさも感じはじめて、黄色い光がおでこの内側に広がって、何とも素敵な感覚でした。

次の瞬間、体が全く動いてないのに、頭だけで幸せな心地よさを感じている自分を、自分が見つめているのに気づきました。

自分が死ぬ時、こんな瞬間を経験するのだろうな、と思いました。

そして、この体は動かなくても、このなんとも温かい幸せな気持ちは感じることができるんだと知りました。

すると、今この瞬間にも、病院のベッドで最後の時を感じている人たちがたくさんいることが頭に浮かびました。笑い声を聞かせてあげたい、と思いました。

体が動かなくてもこの幸せな感覚は感じることができる。人の笑い声によって。

今これから天国に旅立とうとしている人たちに、今私が聴いている笑い声を届けたら、どんなに喜ぶだろう。

そんな思いが湧いてきて、涙が止まらなくなりました。

その後、鼻をかんで、身体の感覚を戻してから、私も一緒に笑いました。

身体の欲するまま、流れや波に乗るように。自由に。

声をださずに、微笑んで揺れているだけでも気持ちがいい。

心の赴くままに笑う。皆と一緒に笑う。

笑い瞑想は明るい、優しい、カタルシスでした。

【笑いの道】

師匠のびーさんは書道や茶道のように、笑いの道があると言います。

のびーさんとお会いして、笑いの奥の深さを知り、この道の先にあるすご~いものに畏敬の念さえ芽生えています。

自己超越の笑いの世界が少しだけ見えてきて、笑いの道の奥深さに畏敬の念を抱きます。

のびーさんの笑いには無理がなく、自然体。

ジブリッシュの大家なので、より自由な発声で笑えるのかもしれません。

なんでも上級者になると、余計な力が抜けて、自然にとけこむような、流れるようなスタイルになりますね。

サーフィンやスノーボードのラインを想います。

笑いの道でクリーンなラインを描けるように、鍛錬していきたいです。

笑いヨガは作り笑いのエクササイズと言いますが、本当に心から自然な笑いでおこなったほうが、もっと楽しくなって、さらにその良さを味わえます。

何よりも、自然な笑いのほうが、エゴや感情を手放して、自分自身を解放する、最高のカタルシスとなり、人と一緒に行うので、ポジティブなエネルギーを与え、受け取ることができます。

自然な笑いを誘発するテクニックも必要ですが、自分自身の笑い力を鍛えて、美しいラインを描いて笑っていきます。

ティーチャーはラフター・アローン(ひとり笑い)を一日10分以上、40日間行うのですが、日々の変化が面白いです。

ながらで笑っていると、難しい事を考えはじめたとたんにピタッと笑いが止まってしまって、やっぱり笑いは左脳(理性脳)の活動を停止させるのだな~と分かったり。

手を置く位置や姿勢を変えて笑うと、湧いてくる感情がちょっと違ってきたり。

日々実験しています。

昨年の1月に開催するインドのDr.カタリアのティーチャートレーニングに申し込みをしていたのですが、コロナで中止になってしまいました。

そして5月に開催するマサチューセッツのロバート・リベスト先生のTTを受けようとしたのですが、コロナが長引いて叶いませんでした。

世の中の動き、巡り合わせは本当に面白いと思います。

おかげさまで、また一人、最高の師匠に出会うことができました。

のびーさんのおかげで、一つずつ学び、気づきが増えています。

ありがとうございます。