【身体で覚える般若心経】自分から離れる利他(第6回 最終回)
今日はいよいよ最終回を迎えます!
前回はお釈迦様が苦しみを滅する方法について説かれたものを、観音様がばっさりと、すべては無いのだ、と否定しました。
悟りすら無いと言い切ることによって、すべてのものへの執着から離れて、可能性が広がっていく、そんな状況でしたね~。
ではでは、いつものように不動寺住職の西田氏に最後のパートを解説していただきましょう!
故説般若波羅蜜多呪
即説呪曰
(よって、真実の智慧に目覚める呪文を説こう。すなわち真実の言葉とは)羯諦羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦
菩提薩婆訶
(サンスクリット語の真言:
ガテー ガテー パーラガテー パーラサンガテー ボーディ スヴァーハー)般若心経
この真言の部分が般若心経のクライマックス部分なんですね!
前提をおさらいすると、第4回で解説した、お釈迦様が説いてくださった苦しみが生まれるメカニズム(十二縁起)と、第5回で解説したそれを滅する方法(四諦)はとてもロジカルな優れた理論で、具体的な方法(八正道)まで示されていましたね~。
それを観音様がばっさりと否定して、すべては無い、「空」であると言い切ったところから、すべてのものへの執着から離れた自由な世界、可能性にあふれた世界が広がるわけです。
そしてその自由な世界に、この救いの真言(マントラ)が鳴り響きます。
「ぎゃーてー ぎゃーてー はーらーぎゃーてー はらそーぎゃーてー ぼーぢーそわかー」
口に出すといい感じです♪
西田氏に解説をしていただいたおかげで、紙の上に並んでいたお経の文字が音だけでなく、観音様が開いてくださった可能性の大きな空間に鳴り響いていくような、そんなスペクタクルなイメージが浮かんできます!
何も考えず、ひたすら唱えると、、、
「お釈迦様の教えは大変優れています。私たちが迷ったときには具体的に救いの道を示してくださいます。
それは自分自身を見つめることができるスタートになります。」
西田氏
優れた方法に従えば、誰でも自分自身を見つめることができる。
お釈迦様が発見した瞑想法、ヴィパッサナー瞑想やマインドフルネスをすれば、自分を見つめることができますね。
まずは自分がどんな状態なのか、客観的、俯瞰的に見つめることが、すべてのスタートになります。
ですが、観音様のお立場はさらにその先を行きます。
般若心経は、迷った時にはただただ、この真言を唱えるだけで苦しみから救われるというんですね~。
「般若心経は迷った時にはただただ唱えるだけで、苦しみから救われるというものです。
自分を見つめるというより、何も考えず、ひたすら唱え、自分から離れるということなのかもしれません。」
西田氏
ひたすら唱えると、口を動かして発声するほうの動作に意識がいきますので、考え事ができません。
そうすると思考から離れ、自分から離れて、違う意識の段階にいくのかもしれませんね。
これを書いていて気づいたのですが、ジブリッシュで意味がない言葉を話しているときは、まさに普段の自分から離れて、意識が自由になっているな~って。
昨日と一昨日の二日間、感情マネジメント講座のワークでジブリッシュする時間が長かったのですが、「自分を離れる」をさらに超える、「人間を離れる」ような感覚になりました(笑)
利他は自分を救う
「自分から離れることで、人のことを考えることができたり、人のために何かをすることができるのではないでしょうか。
その良い行いが自分を救うことになるのです。これを利他と言います。」
西田氏
人のために何かをすることが、自分を救うことになる。
言葉にするとなんだか不思議ですし、きれいごとのように聞こえますが、実際にそのとおりだな~と、事例をあげてみると納得できるのではないでしょうか。
例えば、ボランティア活動は人のための活動のように見えますが、奉仕している人のためでもあります。
奉仕活動をすることで、イキイキとしてきて、やる気に満ちあふれ、エネルギーが内側から湧いてくる充実感があり、自分が元気になれる。
人のお役に立って、「ありがとう」と感謝の言葉をもらったりすると、「私って役に立ってるわ~」と自己有用感が満たされて、幸せ度が爆上がりします♪
書いていて思ったのですが、利他の行動でも、自分がちょっと大変だな~と思うことをやったときに、自己有用感がその分だけ大きくなり、喜びも増えますね!
昨日、電車の中で席を譲ったのですが、簡単すぎるので、それほど私の幸せ度はあがりませんでした。
誰かのために何かを行うとき、それをやっている最中に相手のことを思ったり、時間や労力がかかったりすると、より充実感があるのかもしれません。
一方で、利他の活動をしない人もいるので、そんな方にはこの利他の活動は自分のため、という感覚がピンとこないかもしれません。
もったいないですよね~。
「利他的な人は幸福である」というのは科学的に立証されていますが、それは「自分が救われるから」なんですね~。
利他といえば、たまたま、この最終回にgivという集まりの主要メンバーの方にご参加いただくのですが、givはお金を介さないサービスを提供する、まさに利他のシステム。
この最終回の締めくくりとシンクロしました(笑)
givはコンセプトがすごく素敵でメンバーにさせていただいているのですが、利他的な人たちは素敵です♪
利他的で幸福な人の数がたくさん増えれば、その人だけの幸せのみならず、利他のサービスを受け取った人々の幸せも増えていき、社会がハッピーになっていきます♡
唱えるだけで不思議な力
真言(マントラ)は唱えるだけで力があるそうです。
インドにヨガの修業に行った時にサンスクリット語のクラスがあり、マントラについて解説を聞いたことがあるのですが、言葉の意味(言霊)だけでなく、音そのもの、発声するときに舌があたる場所などにも力を生じさせる理由があるので、正しい発音で行うようにと指導されました。
また、マントラの中でも、偉大な(マハ)マントラというのがあって、さらに大きなパワーがあるそうです。発声するだけで力をもたらすんですね。
「般若心経は”空”の思想を持ち、全ての人を救うこの上なく素晴らしい尊いお経です。意味を分からずとも考えずとも、ただただ唱えるだけで、不思議な力を感じることができます。」
西田氏
今回のシリーズで学んだ意味を思い出しながら詠むのもよし、ただ音として発声するのもよし。
2500年に渡って語り継がれてきた、宗派を超えて、あまねく詠まれている262文字の短いお経は私たちを救ってくださる。
西田住職の解説のおかげで、「お経が救ってくれる」という意味するところが、自分を離れる「利他」だったことに気づくことができました。
全6回に渡って動画を提供していただいたウェルビーイング仲間の西田たくさん、どうもありがとうございました!
禅語をテーマにしたラフターヨガのエクササイズを通して、日常生活で使える智慧を伝えたいという思いから始めたこの企画が、般若心経という壮大なテーマに挑むことができたのはたくさんのおかげです!
校長先生もしていらっしゃる超ご多忙なたくさんに動画をご提供いただける、本当にありがたい幸せでした。心よりお礼申し上げます!ありがとうございました!!!
火曜朝のクラスにご参加くださった方々、このブログを読んでくださった方々、長いシリーズにお付き合いいただきまして、どうもありがとうございました!
感謝
今回のエクササイズ:
★円を描きながら十二縁起笑い★指を4本立てながら四諦笑い
★八正道は脚が8本でタコ笑い
★可能性にあふれた世界笑い
★ぎゃーてーぎゃーてー笑い(壮大なイメージで)
★自分を見つめる笑い(いけてる、いけてないバージョン)
★ひたすら唱えるジブリッシュ★自分から離れる笑い
★利他笑い★ありがとう&受け取る笑い
★エネジャイズ笑い★イケてるね笑い
★最終回までありがとう笑い
毎月3第火曜朝7:00~、身体の動きで大いなる智慧を覚えて心のクセを変えていく『悩みがスッと消える★身体で覚える般若心経』 今回で終了しました。ありがとうございました!
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