【禅語】行雲流水:自然の成り行きに任せ、自由に生きる

今日は素晴らしい秋晴れでした。秋の空は高くて、雲が流れる様子が美しいですね♪

「行雲流水(こううんりゅうすい)」とは文字どおり、雲が大空を自由に流れて行き、水が重力や地形、つまり自然の成り行きに任せて軋轢無しにスムーズに流れていく、そんな生き方を表しています。

修行僧のことを「雲水さん」と呼びますが、この言葉が由来だそう。執着とは無縁な生き方をされているから、そう呼ばれているのだと思います。

「私は雲水です。」と名乗るたびに、きっと毎回、「行雲流水」の生き方を自覚するのでしょう。名前って、大事ですね~。

「行雲流水」の生き方のポイントは、下記の3つだと私は思います。

1. 執着せず、何事にも縛られず、自由でいる

2. 自然の成り行きに任せ、周囲と調和している

3. 常に変化を受け入れている

並べてみると、かっこいい生き方ですね~♡

ですが、ちょっと間違った解釈をすると、遊び人ぽい、根なし草で無責任な感じにも聞こえますねw。

仏門を志す修行僧は、道を進む軸がぶれないのはもちろんなので、時にはかたくなな価値観に縛られてしまう危険性が多いのではないでしょうか。

だから、あえてこの、漂う雲のような、流れる水のような、自由で柔らかく、周囲と調和して生きる生き方を目指すのかもしれませんね。

禅の奥深さを感じます。

さて、今日のような秋晴れの日。

青い空を白い雲が形を変えながら動いていき、心地よい気温と風、太陽の日差し、それだけで、私たち人間は嬉しい気持ちになりますね♪

お天気の良し悪しで気分がアップ&ダウンするのは、常に感情が一定に保てていない。つまり、修行が足りないからなのでは?と感じることがたまにあります。

しかし、そもそも、生物としての“ヒト”が生きる上で都合がよい、つまり快適に感じる気温や湿度や太陽光などの条件下では、生物レベルで嬉しい環境なのですから、気分が高揚して当たりまえですよね!

人類の脳の構造自体は200万年前からさほど進化していないと言われています。

快適なお天気な日には、ウキウキとした気分を素直に受け入れて、楽しんでしまいましょう!私ごとき一般人が数年修行したからといって、思考をそんなに変えられるものではないのです。あっさりと認めてしまいましょうw。

太陽の光に向かって手を広げて、「わー、気持ちいい!生きていてよかった~ ありがとう~!」とニッコリ笑って心の中で呟いてみてください。

「幸せです。ありがとう~!」ともう一度呟くと、喜びが5倍ぐらいに増えていますw。

何か特別なことがなくても、お天気のせいで気分がアップしている、それを増幅させるのです。お試しください♪

そして、逆に雨がじとじと降ったり、寒くて凍えそうだったりする、生物的に不都合で不快に感じるお天気、これが試練の時です。

朝、でかける服を選ぶのに制約が多くて悩ましく、冷たい雨の中を駅まで歩き、モワっと湿度たっぷりの電車の中で息を殺して揺られていく。

そんな状況で、あえて、嬉しい、楽しい気分に、どうしたらなれるかを見つけて、そこに意識をフォーカスしてみる。

この状況で、ウキウキ、ルンルンしはじめることができたら、それは、あなたの訓練、修行の賜物です!

先に述べた、「修行が足りないのでは?これでよいのかな?」と思うこと自体は全く問題がなく、むしろ、自分自身でチェックするきっかけになってよいことだと思うのですが、もしその時に、「私はお天気に気分を左右されてしまい、ダメな人間だ。雨が降って寒いからといって、憂鬱になってしまうなんて、、、」と思ったとしたら、注意したほうが良いでしょう。

私も瞑想を始めた頃に、この思いに陥りました。あるある現象なので、この例を「行雲流水」のポイントに照らし、ダメ出ししてみたいと思います。

ポイント1.執着せず、何事にも縛られず、自由でいる

「〇〇はダメだ」と思うことも執着の一つと言えますね。

執着しているその思い込み自体を手放して、自由になる。俯瞰で自分を見てみましょう。

本当に全部自分がダメな状態といえますか?半年前よりは、ずいぶんよくなっていませんか?全否定する必要がありますか?

すると、あ、結構、私、いいじゃん!と思えるかもしれません。

ポイント2.自然の成り行きに任せ、周囲と調和している

お天気がよければハッピー、雨が降って寒ければちょっと憂鬱、そんな気持ちになったのは、あなたの心が、本能に従って感じたからですね。それ自体は良くも悪くもありません。ただ、自然に感じているだけなのですから。

憂鬱になってしまった自分に対してダメだしをすると、そこに、自分の心の動きに対してダメを出した自分がいて、調和が損なわれます。

まずは、無理をしないで、自然に生じた感情を良し悪しをつけずに、受けとめてあげましょう。そして、客観的に様子を見ながら、望む方向へ持っていきましょう。この場合でしたら気分が上がることを見つけて、雨で憂鬱、なんて思い込みでしかないじゃん、こんなに楽しいことがあるのに、と誘導していきましょう。

ポイント3.常に変化を受け入れている

変化の波に乗る。波に任せる。ちょっと怖いですけれど、溺れないことを確認しながら、正しい方向に流れて行っているのならば、どんどん変わっていく自分を楽しみましょう。

この例ですと、1で思い込みを捨てて、2でありのままを受け入れてしまったので、自分としてはこれが正しいと思っている信念が揺らいでしまうのではないか、という恐怖が湧き上がっているかもしれません。でも自分=理想の自分でないのでダメ、という壁を自分で作りあげて、そこにぶち当たって止まってしまうより、その壁をかわして、横をスルスル~と流れていくほうが、よいですよね?

止まった水は淀んで腐ります。変化しながら周囲の形に調和して流れていく。いつも清らかに美しく生きられます。

「行雲流水」。何かの壁にぶつかったり、窮屈だな~と感じたり、自分がイキイキしていないな~と感じたとき、思い出してください。

今週水曜朝の『マインドフルネス微笑みヨガ with 禅』のクラスでは、「行雲流水」をテーマに、1)自由を感じ、2)執着と愛着を手放し、3)変化の波に乗ります。

右脳を活性化するイメージと遊び心たっぷりの笑うエクササイズとマインドフルな時間を

お楽しみに~♪

Love, Peace, Laughter and Joy.

あなたの幸せを祈っています♡